犬の破傷風 - 症状・原因・治療・予防
犬の破傷風は、傷口から破傷風菌が体内に侵入することで発症する病気です。しかし、健康体であればほとんど発症しません。ですが、体調不良で体力が低下したり、老犬ほど発症の危険性が高まります。破傷風は人獣共通感染症で、破傷風と診断された場合には、獣医が保健所に報告する義務があります。
犬の破傷風の症状
犬の破傷風は、傷口から破傷風菌が体内に侵入することで発症します。破傷風の潜伏期間は約1週間です。破傷風にかかると、まず、頭の筋肉に痙攣が起こります。そして、口が開けにくくなります。目や口の筋肉が収縮して引きつり、犬の表情に特徴的な笑ったような顔になります。よだれを垂らす、発熱、耳が立つといった様子もしばしば見られます。これらは、咬筋や顔面の筋肉などの痙攣によって起こります。
症状が進むと、運動、中枢神経に影響が及び、首から全身に硬直、痙攣が起こってきます。四肢が突っ張って、関節を曲げることも出来ず、歩けなくなります。そして、食べ物や水を口にすることも困難となり、脱水、体力の消耗が進みます。
音や光、振動など、外からの刺激に対して敏感に反応するようにもなり、これは破傷風の特徴の1つです。そして、身体を弓なりに反らせて、呼吸困難に陥ってしまいます。
症状が出始めて5日以内に死亡する場合が少なくありません。また、回復した場合でも、2週間ほどは症状が残ってしまうため、犬への負担は大きく、その後の経過も良くないことが多々あります。
犬の破傷風の原因
破傷風は人獣共通感染症で、破傷風と診断された場合は、獣医が7日以内に保健所に報告する義務があります。
原因となる破傷風菌は、土壌中に生息する菌で、犬の身体の表面が土に触れた際、傷口から菌が侵入して発症するケースがほとんどです。破傷風菌は、嫌気性で空気が遮断された場所で繁殖します。そして、神経毒を持つようになる菌で猛毒性になり、感染した犬に咬まれて感染する場合もあります。もし、犬を海外旅行に連れて行った際、犬に咬まれた時は、消毒して抗生剤を投与する必要があります。特に、痙攣している、顔面が麻痺している、瞼が引きつるといった症状がある犬に咬まれた場合は、大至急、クリニックを受診する必要があります。
犬の破傷風の治療と予防
破傷風の治療としては、ペニシリンの投与や毒素を中和するための抗毒素血清の投与があります。また、症状の軽減のために栄養剤の投与がされたり、硬直や痙攣を緩和するための鎮静剤が用いられたりもします。呼吸困難の症状が現れた場合には、酸素吸入がおこなわれることもあります。
犬の破傷風は、破傷風菌という細菌が傷口から体内に侵入することで発症する人獣共通感染症です。しかし、犬から犬、犬から人への感染はありません。
破傷風菌は土壌中に生息しています。ですので、犬が傷を負ったら、必ず傷口を洗って、清潔に保つようにしましょう。土から頭を出した古い釘にも注意が必要です。もし、その釘などを踏んでしまって傷を負ったら、感染のリスクが高まります。ですので、散歩後は、傷が出来ていないかチェックすることが重要となります。
まとめ
破傷風は、発症すると上記のような独特の症状が現れます。症状が現れたら、一刻も早く、クリニックを受診するようにしてください。そして、破傷風は予防が何よりも重要になります。散歩は、古釘などがない道など、できるだけ悪路は避けるようにしましょう。
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